DAYBREAK FRONTLINE

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Orangestar - SEASIDE SOLILOQUIES - 2017
#3 DAYBREAK FRONTLINE feat. IA
 
所謂ボカロ曲に(あくまで「僕としては」という程度ではあるが)積極的に耳を傾けていたのも
もう7~8年も前までのことだから,昨今のボカロ事情には非常に疎いわけだが,
ここ数年でのベストを挙げるとやはりこの曲ということになるか。
 
モルモン教の宣教師としての奉仕活動のため,2017年から活動休止中の
蜜柑星Pこと Orangestar2nd アルバム SEASIDE SOLILOQUIES に収録されている
彼の24作目で,2017517日に見事,自身4曲目となるミリオンを達成した。
 
やれギターだ,ベースだと,普段は偉そうなことを好き勝手に書き連ねてはいるものの,
この曲に聴かれるような,ピアノを軸にした打ち込み主体の流麗なトラックは,
やはり根はピアノ少年(?)である僕の胸にダイレクトに響く。
 
注意深く耳を傾けるとやや狙い過ぎた感のあるリリックの矛盾には少々興が削がれると
個人的には思うのだが,それらを力業で押し切る疾走感と美しいメロディが齎す
この強烈なカタルシスは,やはりこの曲ならではと言えよう。
 
 
(これまた多くの矛盾を孕んでいるものの)M.B氏による美しいイラストも楽曲の世界観にピッタリだ。
 
 
Orangestar - SEASIDE SOLILOQUIES - 2017
#3 DAYBREAK FRONTLINE feat. IA
 
所謂ボカロ曲に(あくまで「僕としては」という程度ではあるが)積極的に耳を傾けていたのも
もう7~8年も前までのことだから,昨今のボカロ事情には非常に疎いわけだが,
ここ数年でのベストを挙げるとやはりこの曲ということになるか。
 
モルモン教の宣教師としての奉仕活動のため,2017年から活動休止中の
蜜柑星Pこと Orangestar2nd アルバム SEASIDE SOLILOQUIES に収録されている
彼の24作目で,2017517日に見事,自身4曲目となるミリオンを達成した。
 
やれギターだ,ベースだと,普段は偉そうなことを好き勝手に書き連ねてはいるものの,
この曲に聴かれるような,ピアノを軸にした打ち込み主体の流麗なトラックは,
やはり根はピアノ少年(?)である僕の胸にダイレクトに響く。
 
注意深く耳を傾けるとやや狙い過ぎた感のあるリリックの矛盾には少々興が削がれると
個人的には思うのだが,それらを力業で押し切る疾走感と美しいメロディが齎す
この強烈なカタルシスは,やはりこの曲ならではと言えよう。
 
 
(これまた多くの矛盾を孕んでいるものの)M.B氏による美しいイラストも楽曲の世界観にピッタリだ。
 
 
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今年上半期のハイライトは,何と言っても5月の運動会,紅組の応援団長を
拝命した美音が立派にその大役を務め上げたことだろう。
 
特に,開会に先立って披露された美音の口上は迫力満点,親の贔屓目もあろうが,
保存した動画を再生する度に思わず涙が出てくるほど感動的な姿だった。
 
まさに子は宝,生まれてから半年近くを大病院のNICUで過ごし,
さまざまな機器に繋がれて身動きもできぬまま懸命に死と闘っていた美音が
よくぞここまで健やかに育ってくれたものだ,と…。
 
さて,本日の1曲。
 
Public Enemy - Fight the Power - 1989
 
アメリカ議会図書館に重要保存録音物として永久保存されている,パブリック・エネミー,
1990年の歴史的傑作 Fear of a Black Planet からのリード・シングル。
 
僕自身,一種の社会現象とも呼べるほど白熱した議論を巻き起こした当時の彼らの活動を
リアルに知る世代だが,1989年の米映画「ドゥ・ザ・ライト・シング」のテーマ・ソングにもなった
この曲は,今なお Hip Hop 史上,最も大きな影響力を持つ1曲だと言えるだろう。
 
エルヴィスは皆のヒーローだって言うが/俺には何の意味もないさ/
完全な差別主義者/最低な野郎だよ/ジョン・ウェインもな/
俺は/黒人であり/それを誇りに思っている/もう/準備はできているさ/
切手になっている奴らに俺のヒーローはいない/確かめてみろよ/
合衆国の400年/切手になっているのは/白人のクソ野郎ばかりだろう?/
 
“Don't Worry Be Happy” なんて曲が1位になっていたが/
もし/俺がそんな曲を歌っていたら/その場でブン殴ってくれよ/
さあ/これからが本当のパーティーだ/今すぐさ/
合言葉は/「権力を人民に!」/遅れるな/皆に知らせろ/
「権力と闘え!」/「権力と闘え!」/「俺たちは権力と闘わなきゃならないんだ!」
 
ローリング・ストーン誌の The 500 Greatest Songs of All Time322位,
VH1100 Greatest Songs of Hip Hop で見事1位,
さらにはあの「ロックの殿堂」による「ロックンロールを創った500曲」にも名を連ねる,
凄まじいと言うには余りに凄まじい熱量を放つ稀代のメッセージ・ソング。
 
今日,12歳の誕生日を迎えた愛息・美音にこの曲を。愛を込めて。
 
 
余談だが,「ドゥ・ザ・ライト・シング」は僕も大好きな映画の1つ。
 
バラク・オバマとミシェルが初デートの際に鑑賞した映画としても知られているが,
当然,若いカップルがデートで観るような内容の映画ではない。
 
 
 

Fight the Power

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今年上半期のハイライトは,何と言っても 5 月の運動会,紅組の応援団長を 拝命した美音が立派にその大役を務め上げたことだろう。   特に,開会に先立って披露された美音の口上は迫力満点,親の贔屓目もあろうが, 保存した動画を再生する度に思わず涙が出てくるほど感動的...
Yo La Tengo - Stuff Like That There - 2015
#6 Friday I'm in Love
 
オリジナルは以前,本ブログでも取り上げた,ザ・キュアーによる1992年のヒット・シングル
 
こちらはアイラ・カプラン&ジョージア・ハブレイ夫妻とジェイムズ・マクニューの
3人組オルタネイティヴ・ロック・バンド,ヨ・ラ・テンゴによるアコースティック・カヴァーで,
2015年の 14th アルバム Stuff Like That There に収録されている。
 
よく知られたギター・ポップをアコースティックなりボッサ調のアレンジなりで
カヴァーするという手法そのものは特に目新しいアイディアとは
言えないわけで,当然,このヴァージョンそのものに対する僕の評価も
決して高くはないのだが,僕はこの曲のMVが大好き。
 
謎のハート軍団の襲来によってパニックに陥るニューヨークの街を描いたSF大作だが,
当然ながら,楽曲の内容とは全くの無関係…(苦笑)
 
このバカバカしさに大真面目に取り組むそのスタンスには好感が持てるかな,と。
 
 
 

Friday I'm in Love: Reprise

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Yo La Tengo - Stuff Like That There - 2015 #6 Friday I'm in Love   オリジナルは以前,本ブログでも取り上げた, ザ・キュアーによる 1992 年のヒット・シングル 。   こちらは...
YUKI - 長い夢 - 2005
 
もう1枚が20054月にリリースされたこの 10th シングル。
 
ライヴでこの曲を初披露したYUKIが「この曲は急死した息子のことを想って書いた曲」と
述べてはいるが,リリースまでの期間を考えれば,まあ,これは後付けで,
実際にはタイトルの変更(当初は「バイバイ」を予定)のみと考えるのが妥当なところだろう。
 
彼女の1歳の息子の死因については(痛烈な誹謗・中傷を含めて)さまざまな憶測が
飛び交っていたと記憶しているが,真偽はともかく,その不幸な出来事によって
この曲のリリックは強烈な説得力を帯びることとなる。
 
…とは言え,やはり肝は蔦谷好位置の冴え渡るサウンド・デザイン。
 
特に,気持ちよく伸びるYUKIの高音域のヴォーカリゼーションと見事にフィットした
サビのエモーショナルなメロディはあまりに感動的だ。
 
 
 YUKI然り,REBECCANOKKO然り,ハイトーンで無理なく伸びる声質が僕は大好き。
 
同じハイトーンでも(療養中のシンガーの名を出すのも気が引けるが)例えばglobeKEIKO
あるいは高音域の歌唱に定評のあるGReeeeNHIDEあたりが
この曲を歌ってもおそらくここまでの感動は得られないだろうと個人的には思う。
 
え,なぜかって?
 
彼らの声ってキンキン響いて気持ちよくない,と言うか,むしろひどく耳障りなんだよね…(笑)
 
 

長い夢

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YUKI - 長い夢 - 2005   もう 1 枚が 2005 年 4 月にリリースされたこの 10th シングル。   ライヴでこの曲を初披露した YUKI が「この曲は急死した息子のことを想って書いた曲」と 述べてはいるが,リリースまでの期間を考...
さて,前回の記事中にその名が登場したYUKI
 
当然,JUDY AND MARY のサウンドが僕の嗜好にフィットするはずもなく,
また,楽曲のクオリティが作曲者に委ねられてしまうという彼女の近作にも実のところ
全く興味はないのだが,20051月と4月に連続リリースされた2枚のシングルは,
いずれも珠玉のマスターピースだと個人的には思っている。
 
YUKI - JOY - 2005
 
まずは1月に同名の 3rd ソロ・アルバムからのリード・シングルとしてリリースされたこの曲。
 
SPACE SHOWER MVA 06 BEST VIDEO OF THE YEAR を受賞した(全身黒尽くめの
ダンサーをバックにYUKIがダンスを披露する)ユニークなMVも話題となった。
 
CANNABIS 解散後,食うや食わずの生活を続けていた蔦谷好位置がコンペに送った
バンド時代の楽曲のデモ・テープがYUKIの耳に留まってシングル・リリースが
決まったという(彼のその後の目覚ましい活躍を考えれば)何とも運命的な逸話も残されているが,
彼女の楽曲には珍しい打ち込み主体のウェットなトラックとメロディはもちろん,
その蔦谷と編曲を担当した田中ユウスケの功績と言えよう。
 
件のMVはカイリー・ミノーグの Can't Get You Out of My Head あたりと比較されて相当な
非難を浴びていたようにも記憶しているが,いずれにせよ,強く心に残る1曲だ。
 
 
 

JOY

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さて, 前回の記事 中にその名が登場した YUKI 。   当然, JUDY AND MARY のサウンドが僕の嗜好にフィットするはずもなく, また,楽曲のクオリティが作曲者に委ねられてしまうという彼女の近作にも実のところ 全く興味はないのだが, 2005 年 ...
Prince and The Revolution - Pop Life - 1985
 
1985年の 7th アルバム Around the World in a Day からの 2nd シングルとなったこの曲は,
1st シングル Raspberry Beret と共に僕の大のフェイヴァリットとなっている1曲。
 
教えてよ/君の世界は/一体/どうしちゃったんだい?/
好きな男の子が/実は女の子だったとか?/
ストレート・ヘアは/決してカールしたりしないんだよ?/
ポップに生きなきゃ/人生はファンキーにならないんだよ?/わかる…?
 
気持ちよく韻を踏みながら綴られるユニークなリリックには(日本人である僕には)
少々理解しづらい部分もあるものの,極めてシンプルな構成のこの曲を,
ラヴリーなメロディと何とも捻くれたサウンド・デザイン(プリンスの声が左右のスピーカーから
微妙にズレて聴こえてくるのもその捻くれたサウンド・デザインの一つだが,
30年以上も前のレコーディングでこうした発想が生まれるのが凄い)で
極上のポップ・ソングに昇華させてしまう手腕はまさに「天才」プリンスの真骨頂。
 
どこか近未来的と言うか何とも不思議な魅力を湛えたリサの無機質なコーラスもここでは吉。
 
 
 余談だが,プリンスの大ファンを公言する YUKI がこの曲から引用して JUDY & MARY
5th アルバムのタイトルを POP LIFE にしたというのもよく知られた話だ。
 
 

Pop Life

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Prince and The Revolution - Pop Life - 1985   1985 年の 7th アルバム Around the World in a Day からの 2nd シングルとなったこの曲は, 1st シングル Raspber...
Morrissey - Bona Drag - 1990
#12 Lucky Lisp
 
The Last of the Famous International PlayboysB-side を経て1990年のコンピ盤,
Bona Drag に収録された3分間にも満たぬこの小曲は,しかし,その毒のあるリリックとは
対照的な愛らしいメロディと共に彼のキャリア屈指の好歌唱を堪能できる1曲だ。
 
ハイライトは何と言っても 2nd verse
 
When your name's with the best
Will my name be on your guest list?
And I will roar from the stalls
Ooh, the balcony fool was me, you fool
Jesus made this all for you, love, you, love, you, love, you, love
He couldn't get over
Your Grandma's omen
 
太字の2行,特に「お~~ふぉ~ゆ~ら~~ゆ~ら~~ゆ~ら~ゆ~ら~~ぶ♪」の件に聴かれる
何ともラヴリーな節回しの凄まじさは(ファンなら誰でもそうだと僕は今でも
信じて疑わないが)何度聴いても鳥肌などという次元を遥かに超越してもはや悶絶モノ。
 
こうした B-side の高いクオリティもまた彼のシングルの大きな魅力の一つだと言えるが,
Bona Drag はつくづく贅沢なラインナップのコンピ盤だったと改めて思う。
 
 
 

Lucky Lisp

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Morrissey - Bona Drag - 1990 #12 Lucky Lisp   The Last of the Famous International Playboys の B-side を経て 1990 年のコンピ盤, Bona Drag...
The Smiths - Strangeways, Here We Come - 1987
#10 I Won't Share You
 
4th アルバム Strangeways, Here We Come のラストを飾る珠玉のスロー・ナンバー。
 
Strangeways, Here We Come のリリースから32年を経た今年5月,ラント・フォンタン劇場における
モリッシーのブロードウェイ公演最終日にライヴ初披露されたことで話題となった。
(もちろん,コアなザ・スミス・ファンの間でのみの話ではあるが…。)
 
 
 
僕が書いた日記を読みながら/彼女は言ったんだ/ペリエが私を酔わせているの?/
それとも/私の人生が/こんなにも病んでいて/残酷なだけなの?/そうさ…!
 
穿った見方かもしれないが,それが叶わぬ夢であると自覚しながら,愛する彼女に
「君を(誰かと)共有したりはしない(=I Won't Share You.)」「また会おう」と病的に語る
曲中の主人公の姿は,バンド末期のモリッシーの姿と重なりあまりに象徴的。
 
ドラマティックなバンドの歴史を締め括るに相応しい,まさに珠玉の1曲と言えよう。
 
 
 

I Won't Share You

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The Smiths - Strangeways, Here We Come - 1987 #10 I Won't Share You   4th アルバム  Strangeways, Here We Come のラストを飾る珠玉のスロー・ナンバー。...
Natalie Imbruglia - Torn - 1997
 
本ブログでも,以前,オリジナルを取り上げているが,こちらがその記事中にもある
ナタリー・インブルーリアによる1997年のヴァージョン。
 
1st アルバム Left of the Middle からの 1st シングルで,正真正銘,これが彼女のデビュー作。
 
ライターにも名を連ねるフィル・ソーナリーも参加してレコーディングされた
このヴァージョンは,スペイン,デンマーク,ベルギー,スウェーデン,カナダの5ヵ国で
No.1を記録,これも過去に述べたように,イギリスでは1990年代にリリースされた
全シングル中27位というスーパー・セールスを記録した。
 
ポップなアレンジで際立つメロディの良さ,オリジナルのクオリティの高さにも改めて
驚かされるが,そのヴィジュアルではやはりナタリーに軍配が…。
 
いや,実際,MV中のナタリーは相当にキュートだと思うのだがどうだろう…?
 
 
 
 

Torn: Reprise

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Natalie Imbruglia - Torn - 1997   本ブログでも, 以前,オリジナルを取り上げているが ,こちらがその記事中にもある ナタリー・インブルーリアによる 1997 年のヴァージョン。   1st アルバム Left of t...
Sheila E. - The Glamorous Life - 1984
 
さて,満を持して(?)シーラ・Eのこの曲を。
 
プリンス・ファミリーの一員として脚光を浴びつつあった彼女が1984年にリリースした
1st ソロ・アルバム Sheila E. in the Glamorous Life からの 1st シングル。
 
最高7位となったアメリカのみならず,ベルギーで最高3位,オランダでは最高2位を記録するなど,
惨敗したUKを除くヨーロッパ各国でもビッグ・ヒットとなった彼女の代表曲だ。
 
The Starr ★ Company (その正体はプリンス)がソングライトとプロデュースを担当しており,
だからというわけでもないのだろうが,ほぼ全てのソングライトを自身が手掛けてきた
彼女のキャリアにあって最もインパクトのある1曲だと言える。
 
 
 …と,偉そうなことを書き連ねておいて何だが,当時まだ小学生だった僕が
リアルタイムでこのシングルに興味を持つはずもなく(以前,述べたように,そもそも僕が
初めて耳にしたプリンスの楽曲は1985年の Raspberry Beret であるわけで…),
実のところ,彼女を知ったのはナショナルのテレビCMがきっかけ。 
 
 
まだそこまでメジャーな存在とは言えなかった彼女がこのCMに出演した経緯は知る由もないが,
 MV中でも炸裂する必殺の「シンバル・キック」がローティーンの僕の心を掴んだわけだ。
 
 
 しかし,当時のシーラは華があるというか,本当に美しかったと思う。
(この「美しかった」というのがポイントでね…。)
 
老いてなお美しさを保つということが如何に難しいかを改めて痛感した次第…(苦笑)
 
 

The Glamorous Life

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Sheila E. - The Glamorous Life - 1984   さて,満を持して(?)シーラ・ E のこの曲を。   プリンス・ファミリーの一員として脚光を浴びつつあった彼女が1984年にリリースした 1st ソロ・アルバム Sheil...
Prince - Glam Slam - 1988
 
これまで何度か述べていることだが,プリンスこそがポップ,ロック史上,
最高の天才にして最大の怪物だと僕は今でも信じて疑わないし,
1988年の 10th アルバム Lovesexy がオール・タイム,オール・ジャンルで僕が最も好きな
アルバムであるという事実もおそらくこの先変わることはないだろう。
 
この曲はその Lovesexy からの 2nd シングルにして,アルバムのオープニングから
連続する「奇跡の3曲(と僕が勝手に呼んでいる)」の一角,
1st シングル Alphabet St. と並んで80年代のUSポップ史にその名を刻む名曲だ。
(何度聴いても Eye NoAlphabet St.Glam Slam の3曲のクオリティには舌を巻く。
そしてその3曲が連続するということがもう何と言うか,ただ,ただ,凄まじい。)
 
Glam Slam thank U ma'am / U really make my day
Glam Slam thank U ma'am / I pray U always stay
 
冒頭2曲に比べるとかなり落ち着いたサウンド・デザインになってはいるが,
サビの良質なメロディとリリックは,すっかりいい年齢のオヤジになってしまった僕に,
ローティーンの頃とはまた異なる質の感動を与えてくれる。
 
 
 これまた余談になるが,この曲のMVでもドラムを担当しているシーラ・E
華があるというか,やはり何とも美しい…。
 
 

Glam Slam

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Prince - Glam Slam - 1988   これまで何度か述べていることだが,プリンスこそがポップ,ロック史上, 最高の天才にして最大の怪物だと僕は今でも信じて疑わないし, 1988年の 10th アルバム Lovesexy がオール・タイム,...
天才・プリンスの死後,今日に至るまでYouTubeの公式チャンネルがオフィシャルMV
オフィシャルAudio,ライヴやTV番組などのオフィシャル動画の公開を続けているが,
初公開の貴重な映像も含めて,生前はウェブでの動画公開を頑なに拒み続けていた彼の雄姿を
手軽に楽しむことができるようになったのは僕のようなファンには何とも嬉しい話。
 
今日は久しぶりに視聴した彼のレヴォリューション時代の1曲を。
 
Prince and The Revolution - I Would Die 4 U - 1984
 
最高傑作との誉れ高い1984年の 6th アルバム Purple Rain からの 4th シングル。
 
実に1600万枚を売り上げ,5曲のシングルと4曲もの全米トップ10ヒットを生んだ
そのモンスター・アルバム Purple Rain の中でも僕が最も好きなナンバーだ。
 
全英こそ最高58位と苦戦したものの,全米では最高8位を記録,
一際キャッチィでダンス・オリエンテッドなそのサウンドは,徐々にポップ色を強める
彼の初期のキャリア過渡期を象徴する1曲だった言えよう。
 
いや,それにしても,楽曲そのものの良さはもちろん,MVの映像にも採用されている1984年,
メリーランド州ランドオーヴァーでのライヴにおけるこの曲のパフォーマンスはまさに圧巻。
 
完璧主義者のプリンス本人のパフォーマンスは言うに及ばす,切れ味抜群のパーカッションを
聴かせるシーラ・Eを筆頭に,ウェンディ&リサ,ブラウンマーク,ドクター・フィンク,ボビー・Zなど,
バックを固める「職人集団」ザ・レヴォリューションによる驚異的な再現性ももはや芸術の域。
 
 
 余談だが,見る影もなくなってしまった現在の容姿はともかく,30代までのシーラ・Eは,
今なお僕が最も美しいと思う女性ミュージシャンの一人だ。
 
 

I Would Die 4 U

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天才・プリンスの死後,今日に至るまで YouTube の公式チャンネル がオフィシャル MV や オフィシャル Audio ,ライヴや TV 番組などのオフィシャル動画の公開を続けているが, 初公開の貴重な映像も含めて,生前はウェブでの動画公開を頑なに拒み続けていた彼の...
Yazoo - Only You - 1982
 
イレイジャーのヴィンス・クラークとイギリスでは今なお根強い人気を誇る女性シンガー,
アリソン・モイエによるシンセポップ・デュオ,ヤズーの 1st シングル。
 
元々はデペッシュ・モードのアルバム用にヴィンスが書き溜めていた楽曲の一つで,
ヴィンスのバンド脱退後の1982年にヤズー名義でシングル・リリース,全英最高2位を記録した。
 
 
今聴き返すと,さすがに古さは否めないものの,シンセサイザーのみで奏でられる
チープながらキャッチィなトラックとウェットなメロディは,
デペッシュ・モード最初期のサウンド・デザインの柱となったヴィンスのまさに真骨頂。
(イレイジャー以降も引き継がれるパフォーマンス時の仏頂面も実に彼らしい。)
 
2015年,ロンドンで行われたバーバリーの 2016 Woman's Spring / Summer Collection
アリソン・モイエがこの曲を披露しているが,流麗なオーケストレイションをバックに大きく表情を
変えたこのライヴ・ヴァージョン(この時の彼女のパフォーマンスは大きな反響を呼び,
翌年,その音源がシングル・リリースされた)で一層際立つメロディの良さはかなりのもの。
 
 
僅か2年という短い期間でその活動に終止符を打ったヤズーだが,
このデビュー・シングルは,彼らが残した5枚のシングルの中でも一際美しい名曲だ。
 
 

Only You

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Yazoo - Only You - 1982   現 イレイジャー のヴィンス・クラークとイギリスでは今なお根強い人気を誇る女性シンガー, アリソン・モイエによるシンセポップ・デュオ,ヤズーの 1st シングル。   元々は デペッシュ・モード のア...
ビッケブランカ - ウララ - 2018
 
昨年4月にリリースされたビッケブランカのメジャー・デビュー・シングル。
 
極めて個人的な理由になるし,感傷的に過ぎると言われればそうなのかもしれないが,
この時期にこの曲を聴き返そうと思ったのはどこか象徴的だと思えなくもない。
 
存続していればSMAPあたりが歌っていそうな華やかなトラックとメロディ,
ポップ・ソング・マナーを丁寧に踏襲した楽曲構成に小気味よいピアノのアクセントと,
非常に優れたポップ・ソングであることに異論の余地はないが,
加えてこの曲のリリック,節々に聴かれる言葉のセンスもまた実に秀逸。
 
特に強く僕の胸を打ったのは次の2箇所。
 
まずはサビの直前…
 
ull come to me/街が騒ぎ始めた
ull ull ull by the wayもうすぐそこですもの(←ココ)

リズミカルな常体で綴られていた朝の一場面,今まさにサビへと突入する,
そのギリギリのタイミングであろうことか敬体のこのフレーズをブッ込んできたか!と。

あるいはそこまで深く考えられたものではなく,単に語感の問題という可能性もあるにはあるが,
それにしてもこのタイミングでの文体の転換は天才的。

そして,終盤…

季節が立って/時季が経って/そしたらわかるのでしょうか
春らしくまた笑顔で逢いましょう/さよならです

「とき」に「時季」を当てたため,「季節が立って」と意味が重複するという嫌いはあるものの,
時間の経過に「季節が立つ」という日本語独特の表現を加えることで,
笑顔での再会を願うこの別れの場面は,何とも言いようのない美しさを湛えることになる。
(個人的な理由に由来して僕が思わず涙してしまうのが実はこの件。また,これは
あくまで僕の主観になってしまうのだが,「季節が立つ」という表現には彼の確かな教養が
感じられるように思う。さすがは学習院大学文学部といったところか。)

いずれにせよ,随所に知性が垣間見える彼の詞作は非常に僕好み。

彼が2人の女性の間で右往左往しながら進行するレトロ&ポップなMVも見応え十分だ。


 

ウララ

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ビッケブランカ - ウララ - 2018   昨年4月にリリースされたビッケブランカのメジャー・デビュー・シングル。   極めて個人的な理由になるし,感傷的に過ぎると言われればそうなのかもしれないが, この時期にこの曲を聴き返そうと思ったのはどこか象徴的...
これほどの星これほどの流れ星  今井肖子

唐突に秋の句から書き出してしまったが(季節外れと思われる向きもあろうが,暦の上では
今日が立秋)この句は過去20年でも僕が最も心を打たれた秋の句のひとつだ。
 
「客観写生,花鳥諷詠を旨とすべし」というのが僕のスタンスであることに
何ら変わりはないのだが,単に見事な星空を思わせるだけでなく,
この句にはどこか強く情に訴えるものがあるように感じる。
 
もちろん,これはあくまで僕の個人的見解,母がこんな感想を聞いていたら
おそらく卒倒してしまうのだろう…(苦笑)
 
ともかくも徹底的な削ぎ落としの果てに選ばれたこの十七音が残す
言いようのない余韻が僕を強く惹きつけるわけだが,
加えて中間切れである点も実は僕の好みに見事に合致する。
 
これまたあくまで「個人的に」というレベルの話にはなってしまうが,
僕自身は比較的中間切れの句を好んでいる。
 
それは,五・七・五の定型という拘束の中におけるささやかな抵抗,
あるいは自由獲得のように感じられるという,おそらく僕意外には全く理解不能な
理由からなのだが,この句が生むリズムには,一瞬,それが定型詩であることを
忘れさせるほどの強烈なインパクトがあるように思う。
 
…と,俳諧に造詣の深い方々がご覧になったら怒鳴られてしまいそうなことを
偉そうにも長々と書き連ねてしまったが,これらは(繰り返しになるが)あくまで
僕の個人的主観,作句から離れて久しい素人の戯言ということで…。
 
さて,本日の1曲。
 
Simply Red - Stars - 1990
 
ドラムのクリスとベースのトニー,2人の脱退により日本人ドラマー・屋敷豪太が
参加してレコーディングされた同名アルバムからの 2nd シングル。
 
自動車か何かのテレビCMで使われたことがあると記憶しているから
聞き覚えのあるリスナーも多いかもしれない。
 
この星空から/君の腕の中へと飛び込みたい気分さ/
僕には/君が感じられる/君が分かってくれているといいんだけど…
 
一説に当時の英政府を批判した痛烈なメッセージ・ソングとも言われているが,
煮え切らない2人の関係を描いた美しいラヴ・ソング。
 
タイトル,曲中に「星空」が登場すること以外に本記事前半の記述とはほぼ無関係だが,
まあ,たまにはこんな記事もいいだろう…(笑)
 
 
 

Stars

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これほどの星これほどの流れ星  今井肖子 唐突に秋の句から書き出してしまったが(季節外れと思われる向きもあろうが,暦の上では 今日が立秋)この句は過去20年でも僕が最も心を打たれた秋の句のひとつだ。   「客観写生,花鳥諷詠を旨とすべし」というのが僕のスタンスで...
The Smiths - The World Won't Listen - 1987
#16 You Just Haven't Earned It Yet, Baby

ジョン・ポーターによる派手なサウンド・デザインに不満を持ったモリッシーの主張で
急遽 Shoplifters of the World Unite に差し替えられたという「幻の」シングル。

個人的にはその Shoplifters of the World Unite より遥かに
シングル向きだったと思うが,疾走感溢れるメロディックなトラックはもちろん,
 ヴァース毎に人称を変えた示唆に富むリリックも印象的だ。
 
君は/不思議に思っているんだろう?/僕の人生の目的が/
誰よりも有名になることだってのに/どんなに努力しても/叶いそうもないって/
僕が教えてあげよう/何故なのか/僕が教えてあげよう/君は信じないだろうけど…

僕が/まだ手にしていないからなんだよ/ベイビー/
僕が/まだ手に入れていないからなんだ/
だから/僕は/これからも苦しまなくちゃならない/これからも泣かなくちゃならない/
僕が/まだ手に入れていないからなんだ/ベイビー/わかってるんだろ…?

今日/僕は/思い返したんだ/奴らが/僕を袋叩きにしたときのことを/
奴らは/僕を睨みつけて言ったんだ…
 
おまえは/まだ手にしていないんだよ/ベイビー/おまえは/まだ手に入れていないんだ/
だから/おまえは/まだそのままでいなくちゃならない/
おまえは/まだ手に入れていないんだよ/ベイビー/わかってるんだろ…?
 
何かを手に入れるに値する人間などいない,そう冷たく言い放たれているような,
どこか歪んだ緊張感をも孕んだ1曲だ。
 

 

You Just Haven't Earned It Yet, Baby

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The Smiths - The World Won't Listen - 1987 #16 You Just Haven't Earned It Yet, Baby ジョン・ポーターによる派手なサウンド・デザインに不満を持ったモリッシーの主張で ...
Иew Radicals - You Get What You Give - 1998
 
…とは言え,ニュー・ラディカルズと言えば,やはりこの曲ということになるのだろう。
 
彼らが残した唯一のアルバム Maybe You've Been Brainwashed Too からの
1st シングルにして,ピッチフォーク誌の Top 200 Tracks of the 1990s で106位,
ローリング・ストーン誌の 50 Best Songs of the Nineties では37位にランクされている
90年代のUSオルタネイティヴ・シーン屈指のパワー・ポップだ。

保険屋は嘘つきばかり/FDA(※食品医薬品局)は銀行が買い漁り/
紛い物のコンピュータが/増殖しながら/ダイニングを破壊する/
流行っているのは/ベックにハンソン/コートニー・ラヴにマリリン・マンソン/
おまえら/みんなフェイクだろう/さあ/豪邸に逃げ込めよ/
俺に近寄ったら/おまえらのケツを蹴り上げてやる!

セレブリティを揶揄した終盤のリリックのインパクトが大きいが,グレッグ自身は,
「メディアがどちらに焦点を当てるものなのかテストしてみようと思ってね。僕が重要だと
考えている政治的な見解と著名人の名前を並べてみたんだ」と語っている。

「俺のケツを蹴り上げるって?狂ってるってわけでもなさそうだが,
コートニー・ラヴと並べられるってのは冗談じゃないね。ヤツに会ったら
俺がヤツの頭蓋骨を潰してやるよ(マリリン・マンソン)」

果たしてグレッグの予想通り,マリリン・マンソンによる脅迫めいた反応が話題となって
この曲は脚光を浴びることになるわけだが,「君の内に宿る音楽は世界だって
変えられる」という真摯なメッセージこそが実はこの曲の肝。

エモーショナルなサビのメロディ,グレッグのパワフルな歌唱も見事だ。


 

You Get What You Give

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Иew Radicals - You Get What You Give - 1998   …とは言え ,ニュー・ラディカルズと言えば,やはりこの曲ということになるのだろう。   彼らが残した唯一のアルバム Maybe You've Been Bra...
Иew Radicals - Someday We'll Know - 1999
 
僅か2年でその活動に終止符を打ったニュー・ラディカルズが残した2枚のシングルはいずれも
僕の大のフェイヴァリットだが,とりわけ 2nd シングルとなったこの曲は,
僕好みの切ないリリックとグレッグ・アレクサンダーの感動的な歌唱が胸を打つ名曲だ。
 
いつか/きっと/わかるんだろう/愛は/山だって動かせるんだって/
いつか/きっと/わかるんだろう/どうして/空は青いのかって/
そして/いつか/きっと/わかるんだろう/
どうして/どうして/僕が君のために生まれてこなかったのかって…
 
アメリア・イアハート,エドワード・J・スミス,あるいは旧約聖書のサムソンとデリラに
起こった悲劇に触れながら淡々と自身の心情を吐露する曲中の主人公。
 
徐々に高ぶる彼の感情は,終盤,そのあまりに美しいリリックと共に一気に爆発する。
 
虹の端まで行けるチケットを買ったんだ/海に落ちる星を見に行くのさ/
もし/神様に/一つだけ質問できるなら…/
どうして/どうして/今夜/君は僕と一緒にいないんだ…!?

曲中2:25~2:49に聴かれるこの件,特に Why are't you here with me tonight?(←ココ)
一節におけるグレッグの歌唱は何度聴いても鳥肌モノの圧巻のパフォーマンス。

90年代屈指のロック・バラードと言って差し支えあるまい。


 

Someday We'll Know

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Иew Radicals - Someday We'll Know - 1999   僅か2年でその活動に終止符を打ったニュー・ラディカルズが残した2枚のシングルはいずれも 僕の大のフェイヴァリットだが,とりわけ 2nd シングルとなったこの曲は, ...
Jin Blossoms - Follow You Down - 1996
 
Til I Hear It from You との両A面でリリースされた,1996年の 3rd アルバム,
Congratulations... I'm Sorry からの 1st シングル。
 
全米こそ最高9位まで駆け上がったものの,全英で最高30位,オーストラリアで最高65位と,
決してアメリカ市場以外で高い評価を得られるようなスタイルではなかったし,
加えて必ずしも僕の嗜好にフィットした楽曲と言えるわけでもないのだが,
それでも,ストレートで爽やかなこの曲のサウンド・デザインは,例えば Kiss Me あたりが
そうだったように,まさに「猫も杓子も」といった感のあった90年代の所謂グランジ,
オルタネイティヴ・ブームに辟易していた僕に一服の清涼剤のような安らぎを与えてくれた。

他の多くのバンド同様,僕自身は2002年のバンド再結成以降の活動にかなり懐疑的な
立場にあるのだが,ビルボードが「sing-along なリリックとパーフェクトな
ポップ・フック」と評したこの曲は,今なお僕の心に強く残る1曲だ。


 

Follow You Down

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Jin Blossoms - Follow You Down - 1996   Til I Hear It from You との両 A 面でリリースされた,1996年の 3rd アルバム, Congratulations... I'm Sorry ...