New Song

Howard Jones - New Song - 1983
 
1980年代前半に大きなムーヴメントとなった第2次ブリティッシュ・インヴェイジョンの時流に乗ってここ日本でもブレイクを果たしたハワード・ジョーンズのデビュー・シングル。全英最高3位,全米最高27位を記録し,この曲を含む 1st アルバム Human's Lib は見事全英No.1に輝いた。
 
クラシック・ピアノを背景とした確かな技術に裏打ちされたハワードのキーボーディストとしての手腕を僕は非常に高く評価していて,特に複数のシンセサイザーを操りながら全ての演奏を一人でこなすというデビュー当時のスタイルはシンセポップの第一人者たる彼のまさに面目躍如。(テクノロジーが発達した現在では全く必要のないスタイルではあるのだが,一台でメロディを,もう一台でリズム・パートを奏でる彼の演奏はやはり圧巻。例えるならほぼ時期を同じくしてデビューし,今なお僕の大のフェイヴァリットでもあるデペッシュ・モードの初期の楽曲を一人で演奏しながら歌っているようなものか。)
 
ともかくも10代の頃のバンド活動を通じてインスピレーションを得ていたというシンセポップのアイディアは正真正銘のデビュー・シングルであるこの曲で既に見事に結実。
 
くじけちゃいけない/頭を柔軟に働かせて/物事は両面から考えるんだ/心の鎖を解き放って…
 
そのサウンド・デザインからは想像もできないほど誠実なリリックも心に響く。シンセポップの歴史にその名を刻む珠玉の1曲と言って差し支えないだろう。
 
 
 

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