We'll Be Together


スティングのソロ・アルバムに関して言えば,例えば The Soul CagesTen Summoner's Tales,あるいは Brand New Day といった90年代のアルバムが僕は最も好きだが,その僕が生まれて初めて購入したCDであるという点で僕の人生において1987年の ...Nothing Like the Sun が持つ意義は大きい。(念のため断っておくが,既にこのブログでも述べているように僕が初めて購入したLP盤は WHAM!Make It Big。そもそもCDが広く普及したのは僕が中学生になってからのことだ。)
 
Sting - We'll Be Together - 1987
 
この曲はその(僕にとっては)記念すべき 2nd ソロ・アルバム ...Nothing Like the Sun からのリード・シングル。
 
全英では最高41位止まりながら全米では最高7位を記録。1988年の年間チャートでも84位に食い込み,同年の MTV Video Music Awards では見事 Best Cinematography を受賞するなど彼のソロ・キャリア初期の楽曲としては最もよく知られたシングルの一つだと言えるだろう。
 
「楽曲には必ず together という言葉を使うように依頼されたんだ。数分で書き上げたものなんだけど,キリン側にもプロデューサーにもずいぶん気に入ってもらってね。『あまりに短い所要時間に不満は残るものの,この曲に付け足すものは何もない』って言ってくれたよ。(スティング)」
 
そう本人が語っているように,元々はスティング自身も出演したキリンビールのテレビCM用に書き下ろされたもの。当初,レコーディングにはあのエリック・クラプトンがギターで参加していたが,最終的にはプロデュースも担当したブライアン・ローレンのテイクに差し替えられた。(エリック・クラプトンのヴァージョンは1994年にリリースされたベスト・アルバム Fields of Gold: The Best Sting 1988-1994 に収録されている。)その製作過程に起因してか ...Nothing Like the Sun にあっては明らかに「浮いた」存在の1曲となってしまった感も否めないが,ここに聴かれるファンキーでアッパーなスティングのパフォーマンスが僕は大好き。終盤に彼の 1st ソロ・シングルとなった If You Love Somebody Set Them Free の一節が登場するのも印象的だ。
 
さて,最後にもう一度スティング本人の言葉を引用しておこう。
 
「うん,キリンもまあ,いいんじゃないかとは思うよ。缶ビールとしてはね。でも,まあ,ニューカッスルのビールの方がやっぱり僕にはね…(スティング)」
 
 
 

0 件のコメント:

コメントを投稿