Only the Young

Brandon Flowers - Flamingo - 2010
♯2 Only the Young
 
このブログでも既に何度か述べているように,ザ・キラーズUS産としては数少ない僕の大のフェイヴァリット。とりわけザ・スミスニュー・オーダーデペッシュ・モードからの影響を公言しているフロントマンのブランドン・フラワーズ(彼が初めて買ったアルバムはデペッシュ・モードの Songs of  Faith and Devotion だったそうだ)のソングライト・センスと歌唱力を僕は非常に高く評価していて,2010年の 1st ソロ・アルバム Flamingo2000年代以降のUSロック・シーンにおけるベスト・アルバムの一つだと思っている。
 
Only the Young はその傑作 Flamingo からの 2nd シングル。全英最高143位,全米では圏外とセールス,チャート・アクション共に思わぬ大惨敗を喫したものの,ヨーロッパ圏を席巻してここ日本でも最高64位を記録するヒットとなった 1st シングル Crossfire を抑えて僕が最も好きな1曲だ。
 
豊饒なメロディと仰々しくもドラマティックなサウンド・デザインがブランドンのソングライトの肝。もっとも,逆にそれがリスナーを選ぶ要素になってしまっているとも言えそうではあるがこの曲については全てが吉。如何にもエレクトロニック・ポップ然とした佇まいを感じさせながらも過度な主張を控えたスチュアート・プライスの絶妙なアレンジとも相俟って,ブランドンの力強い歌唱は途方もない美しさを湛える。
 
著名なラスヴェガス・ショーの一つである Le Rêve のパフォーマーをフィーチャーしたMVの出来には残念ながら疑問符が付くものの,Entertainment Weelky による a bittersweet lament とはまさに言い得て妙。ザ・キラーズも含めた彼の長いキャリアにあって最も美しい1曲と言って差し支えないだろう。
 
 
 

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