Superheated

New Order - Music Complete - 2015
♯11 Superheated feat. Brandon Flowers

自分で言うのも何だが,僕はニュー・オーダーのオールドかつ極めてコアなファンであると自負している。過去に「復活してほしいUKロック・バンド」として彼らの名を挙げているし,彼らの最高傑作は 5th アルバム Technique だと記してもいる。
 
その僕を以ってして大いに落胆せざるを得なかったのが,2015年,スタジオ・アルバムとしては実に10年振りにリリースされた Music Complete だった。
 
ピーター・フックと袂を分かった今,彼らが再度,エレポップ路線に回帰するであろうことは容易に想像できたし,「とにかくダンス・レコードを!」というメンバーの目的は達せられたと言えるかもしれないが,何しろ個々の楽曲にフックがない。(駄洒落ではない。)異論もあろうが,やはりフッキーの存在があってこそ,彼らの楽曲は独特の緊張感を放ち,また,独特の翳りを帯びていたのだろう。
 
「フックとの別れが彼らの新たな創造性を解放した」と評したローリング・ストーン誌を筆頭に,QMojo,ガーディアンなどが Music Complete に対して挙って星4つの高評価を与えているが,ならば Technique は天文学的な星の数になるだろう,と…。もちろん,10年振りの再始動を素直に喜ぶ気持ちもあるにはあったが,おそらく僕がこのアルバムをリピートすることはないだろう。
 
救いだったのは,ザ・キラーズのブランドン・フラワーズをフィーチャーした Superheated がまずまずの出来だったおかげで,終始モヤモヤしていた気持ちが一応の着地点を見出したこと。
 
もっとも,この曲も「ほぼペット・ショップ・ボーイズだろ?」という話だが…。
 
 
 

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