The Sound

The 1975 - The Sound - 2016
 
2013年リリースのメジャー・デビュー・アルバムから3作連続で全英・初登場No.1,今や次代のUKロック・シーンを担う逸材との呼び声高い The 1975 だが,実のところ僕自身の彼らに対する評価はまだそこまで高くない。
 
好きか嫌いかと問われればもちろん好き。
 
とりわけ,一聴して初期のプリンスを思わせる(実際,この曲を初めて聴いた時に真っ先に思い浮かんだのが1979年の名曲 I Wanna Be Your Lover だった)グルーヴが心地よい2016年のシングル The Sound は僕の大のフェイヴァリットなのだが,彼らのアルバムの特徴とも言えるトータリティの欠如は僕にとっては苦痛だし,彼らの多くのシングルに共通するフックの不足は何とも歯痒いところ。
 
「僕らのやっていることに皆に乗っかってもらいたいんだ。僕らの音楽は,今のこの世代のためにあるんだってことを理解してほしい。どこかを車で通り過ぎて,何かを感じて,その瞬間に聴いていた僕らの曲を覚えてくれたら嬉しいね。僕らの音楽が本当の意味で誰かの人生の一部になってくれたらなって思うんだ。単にクラブで聴いたことがあるってだけじゃなく,皆の記憶に留めてほしいんだよ(マシュー・ヒーリー)」
 
彼らの楽曲がリスナーを一撃でノックアウトするような強烈なフックを湛えたその時,The 1975 は長く皆の記憶に留まるバンドになるのだろうと思う。
 
 
 
 

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