Zombie

The Cranberries - Zombie - 1994

さて,そのクランベリーズ。僕にとって最も印象深い1曲は,やはりこの Zombie ということになる。(誤解のないように加えておくが「最も好き」ということではない。)

極めてベタな展開ではあるが,1992年のデビュー・シングル Dreams が僕とクランベリーズとの最初の出会い(正確に言えば,1994年の香港映画「恋する惑星」の中でフェイ・ウォンによるカヴァーを耳にしたのが最初。オリジナルがクランベリーズであると知り,同じく1994年に再リリースされたシングルを購入,その後,1993年にリリースされた2nd シングル Linger1st アルバム Everybody Else Is Doing It, So Why Can't We? を経て僕のバンドへの信頼が確固たるものになった…という何とも凄まじい時系列。)

ともかくも,僕がそれまでバンドに対して抱いていたポップでアコースティックなイメージを見事に踏襲した Ode to My FamilyI Can't Be with YouTwenty One という 2nd アルバム No Need to Argue の冒頭3曲の後,この Zombie が放ったインパクトはあまりに強烈だった。

おそらくはアイルランドのイースター蜂起を題材にしたであろうダークなリリックとヘヴィなサウンドはリスナーの期待を(良い意味で)裏切るバンドの新機軸だったと言えよう。

もちろん,最大の魅力は鬼気迫るドロレスの歌唱ということになるわけだが,驚くべきはライヴにおけるその再現性。
 
ゴスペルをベースにした確かな歌唱と独特の発声が彼女の魅力であったとは言え,ここまで見事なパフォーマンスを聴かせられるシンガーはそうはいない。

改めて,この稀代の「歌姫」ドロレス・オリオーダンの冥福を祈ろう。


 
 

0 件のコメント:

コメントを投稿