The Queen Is Dead
The Smiths - The Queen Is Dead - 1986
♯1 The Queen Is Dead
1986年にリリースされたザ・スミスの 4th アルバム The Queen Is Dead はUKロック史にその名を刻むまさに金字塔と呼ぶに相応しい傑作となったわけだが,その The Queen Is Dead は,叙情的なイントロに突如として攻撃的なドラムが割って入り,その後,ジョニーのギターが荒れ狂うこの曲で幕を開ける。
「The Queen Is Dead のリズム・トラックを録り終えてからギターをスタンドに立てたままにしていたんだ。すると,偶然ワウ・ペダルが半開きになったギターを置いたのがきっかけであるハーモニーが生まれたんだよ。リズム・トラックを再生してる最中のことだったんだけど,俺にはそのハーモニーがまるで咽び泣くように聴こえてね。俺はブースに忍び足で入ってレコーダーにテープを戻しだんだ。『お願いだ!死ぬなよ!死ぬなよ!』って祈りながらね。結局,どうにかハーモニーの命を存続できたわけだけど,あれは最高のアクシデントだったね(ジョニー・マー)」
ジョニー・マーがこう語る疾走感溢れるトラックは6分超という長さを全く感じさせないまさに出色の出来。
そこの君たち!/女王陛下は死んだんだよ/誰にも助けてもらえず/独りぼっちだったって話さ…
公然と英国王室を批判したタイトルとリリックは当然大きな物議を醸すわけだが,珍しく直接的な表現を避けた控えめなアティテュードもなかなか印象的。辛辣な中にもモリッシー一流のユーモアが光る名曲と言えよう。
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