Rocks

Rocks - Primal Scream - 1994

度重なる録り直しによるレコーディングの遅れから,マーケティング費用と合わせて実に94万ポンドにまで膨れ上がったという巨額の費用を投じてようやくリリースに漕ぎ着けたプライマル・スクリームの 4th アルバム Give Out But Don’t Give Up からの 1st シングル。Funky Jam との両A面で全英最高7位を記録した。
 
フロント・マンのボビー・ギレスピー自身は「数曲を除けばひどい駄作」と述べているものの,アルバム毎に著しく作風を変化させた彼らがクラシック・ロック寄りのサウンドへと大きく舵を切った Give Out But Don’t Give Up を象徴するナンバーだったと言える。
 
彼らの最高傑作が 3rd アルバム Screamadelica であることに異論の余地はないが,こういう振り切れたサウンドは聴いていてやはり気持ちがいい。隠喩を多用した下品なリリックだけはどうしても褒める気になれないが,こうしたロック色の濃いサウンド・デザインでこそボビーの感性はその真価を発揮するのだと個人的には思う。
 
 
 

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