Brand New Sunset

Hi-STANDARD - Making the Road - 1999
♯19 Brand New Sunset
 
海外盤を含めると100万枚オーバーという完全自主流通のインディ・アルバムとしては破格のセールスを記録した1999年の 4th アルバム Making the Road 収録曲。

実のところバンドの活動再開後の楽曲にはほとんど耳を傾けていないのだが,活動を休止した2000年までに期間を限定すれば同じく Making the Road に収録されている Stay Gold との壮絶なデッド・ヒートの末,個人的にはこの曲が彼らのベストということになる。(もっとも,Making the Road のプロモーション用に撮影されたMVが持つ歴史的意義も含めてコアなファンはおそらく Stay Gold の方を支持するのだろう。)

Here on the beach no one's aroundA seabreeze blows right through my heart
こうしてビーチで独りぼっち/海風が僕の心を吹き抜ける
I see now my bicycle has rusted
目の前にはすっかり錆びてしまった自転車
 
There's no turning back nowNowhere return to
もう後戻りなんてできない/僕には帰る場所なんてないんだ
Yes now I realize
そう,僕にはわかっている
 
The words that you saidThey turned me into a man, I think
あなたが言った言葉/それが僕を大人にしたんだと思う
It's a brand new sunsetI won't cry, cry, cry
僕とっては全く新しい夕陽に感じられる/僕は泣かないよ
Cause I'm a tough boy
だって僕はもう強い男になったんだから

何とも粗削りな演奏と聴いているこちらが恥ずかしくなってくるような稚拙な英詞。彼らでなければ「陳腐」の一言で片付けられてしまいそうなものだが,印象的なアルペジオで始まるこの曲が放つ刹那的とも言える独特のエモーションは,そのキャッチィなメロディ,鮮やかなコーラスと相俟ってもはや感動的ですらある。

誰もが通る大人への道を甘酸っぱく描いた永遠の青春ソング。この曲と Stay Gold を含むがゆえ,Making the RoadJ-ROCK史にその名を刻む名盤と言えるのだと僕は思う。
 
 
 

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