Always

Erasure - Always - 1994

8th アルバム Songs of Faith and Devotion 以降,求道者さながらより深遠なサウンド世界を構築していくデペッシュ・モードとは対照的に,ヴィンス・クラークはひたすら大衆迎合型のポップ・ミュージックを追求する。
 
前者の方が遥かに僕の好みではあるが,僕は必ずしもヴィンスのアティテュードが嫌いというわけではない。
 
実際,個人的にヴィンスの最高傑作だと位置づけているイレイジャーの 6th アルバム I say I Say I Say は今でもよく聴き返しているし,カラフルなシンセ音と極上のメロディに彩られた90年代UK屈指のポップ・アルバムだと思っているのだが,特に 1st シングルとなったこの曲は出色の出来。
 
「イギリス人の感覚だとこうなるか…」と思わずにはいられない珍妙なオリエンタル・テイストに極めてチープでありながら何ともカラフルなシンセ音,そして深く考える必要など全くない実に安直なリリック…。決して貶しているわけではなく,おそらくはこうしたサウンドこそがヴィンスの追求する普遍のポップネスなのだろう,と。
 
ファルセットを多様したアンディ・ベルのヴォーカルも聴き応え十分だ。
 
 
 

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