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90年代以降のポップ・シーンにおける女性シンガーにフォーカスすれば,ドロレス・オリオーダンの表現力(敢えて歌唱力とは言わない)がやはり突出していたと僕は思っていて,クランベリーズと彼女のソロ・アルバムはかつてカルバン・クラインのイメージ・キャラクターを務めたこともある若き日の彼女のコケティッシュなヴィジュアルと共に今なお僕の大のフェイヴァリットだ。
 
Dolores O'Riordan - Are You Listening? - 2007
♯5 Loser
 
生前,2枚のソロ・アルバムを残しているドロレスだが,彼女のソロ・ワークにあって僕が最も好きなのが2007年にリリースされた 1st ソロ・アルバム Are You Listening? に収録されているこの曲。
 
断っておくと Are You Listening? そのものに対する僕の評価は実のところそれほど高くなく,ソロ作ゆえか彼女のプライヴェートを連想させるリリックも散見されるにせよ,そもそもクランベリーズのソングライトの大部分を手掛けてきた彼女のサウンド・デザインはクランベリーズと大きく変わるものではないし,セルフ・プロデュースの限界,あるいはデジタル時代の産物とでも言えばいいか,何の奥行きも感じられない如何にもシーケンサー然としたトラックと雑なミキシングはクランベリーズのバンド・サウンドのクオリティにとても及ぶものではない。
 
…とは言え,それらを全て差し引いても彼女の声にはやはり一聴の価値がある。
 
具合が悪くなるわ/もう/あなたのような人たちにはうんざりなの/自分が賢いと思っているんでしょう?/
でも/仲間なんていないでしょう?/あなたに何ができると思っているの?
 
2ワットの電球の方が/まだ/あなたよりも遥かに明るいわ/
具合が悪くなるわ/もう/あなたのような人たちにはうんざりなの…
 
独特の発声を駆使した高音域での美しいヴォーカリゼーションは言うに及ばず,強烈な歌い出しに始まるこの曲のようなダークでヘヴィな世界観にあってもドロレスはどこか歪んだ緊張感を湛えた実にパワフルな歌唱を聴かせる。
 
決して誉めれられた最期ではなかったにせよ,その死に際してマイケル・D・ヒギンズ大統領が「我々は彼女の死に大きな悲しみを抱いている。アイルランドの音楽業界にとってこれは多大な損失だ」と異例の声明を出した稀代の歌姫,ドロレス・オリオーダン。その早過ぎる死がつくづく悔やまれてならない。
 
 
 

Loser

by on 18:00
90 年代以降のポップ・シーンにおける女性シンガーにフォーカスすれば,ドロレス・オリオーダンの表現力(敢えて歌唱力とは言わない)がやはり突出していたと僕は思っていて, クランベリーズ と彼女のソロ・アルバムはかつてカルバン・クラインのイメージ・キャラクターを務めたこともある若き...
The Cranberries - In the End - 2019
♯1 All Over Now

結成30周年を迎えたクランベリーズの通算8作目にして最後のスタジオ・アルバム In the End の世界同時リリース(426日)がアナウンスされた。
 
昨年,急死したドロレス・オリオーダンが2017年までに書き溜めたデモを元に,残されたメンバーと盟友・ステファン・ストリートがヴォーカル周りのサウンドを構築しながらアルバムを仕上げたのだという。
 
既に先行シングル All Over NowMVが公開されているが,奇跡的とも言える高音域のヴォーカリゼーションの素晴らしさは言うに及ばず,ドロレスはこの曲のような中・低音域における歌唱においても,どこか歪んだ独特の緊張感を孕んだ実に見事なパフォーマンスを聴かせる。
 
余談だが,その唯一無二の歌唱だけでなく,何とも気が強そうな表情にどことなくコケティッシュな魅力を湛えたドロレスのヴィジュアルが僕は今でも大好き。(かつてカルバン・クラインのイメージ・キャラクターを務めたという事実が示すように,彼女にはモデルとしても相当なポテンシャルがあったと個人的には思っている。)
 
決して誉められる最期ではなかったにせよ,惜しい才能を失ったものだとつくづく思う。
 
 
 

All Over Now

by on 0:00
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